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11/23/2013

A Northern Light(YL6)

A Northern Light
A Northern Light
posted with amazlet at 17.03.20
HMH Books for Young Readers (2013-01-29)

A Northern Light (語数92,597語)

16歳のMattie Gokeyは大学で勉強し、いつか小説家になる夢を見ていた。しかし実現する見通しは暗かった。

母が亡くなり、長女の彼女は、父親が農場で働いていて家を留守にしている間、妹たちの面倒をみなければならない。勉強は好きで成績は良かったから奨学金は得られそうだが、進学ともなれ家もばNYまで出なければならないし、Mattieを頼りにしている父親は進学には反対だ。進学しようものなら縁を切られそうな剣幕だ。

そんなときハンサムなRoyalから求婚されてMattieはちょっと舞い上がる。しかし先に結婚して子育てや家事に追いまくられている親友の暮らしぶりをみて、あんな日常生活に追いまくられる生活では小説など書けないのでは…?そういえば大成している女流作家はみんな独身か離婚している…、ということに思い至ります。この辺の、100年前の女性であることの社会的な息苦しさ・雰囲気の描写が巧いですね。

Royalはハンサムで働き者だけど、農場の仕事そのものに彼は夢中すぎて、小説なんてバカらしいと思っているリアリストですから。これは結婚したら自分の夢をあきらめることになるぞ、と気が付くわけです。

Mattieはなにかとお金は入用だから、と思って、町のホテルで一緒に進学を目指す親友と一緒に働きだします。そこで客の Grace Brownから秘密の手紙の束を預かり燃やしてくれと頼まれます。預かった手紙をこっそり読んでいくうちにMattieはとある事件の真相に気が付きます。これもまぁ女性の立場を描くにあたって恰好のネタではあるですけど。なんだかここだけ推理小説っぽい展開に…。

なんだかMattieの話だけでも結構面白かったので、間、間に挟まるGraceの話と絡める必要があったのかなぁ?と、思いましたね。いきなりこの話になったとき面喰いましたもん。ちなみにMattieは架空の人物ですが、Graceの事件は本当にあった話みたいです。