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8/28/2016

The Pale Horseman (The Last Kingdom Series, Book 2) (YL6.0)

The Pale Horseman (The Last Kingdom Series, Book 2) (The Warrior Chronicles/Saxon Stories) (語数約143,840語)

2015年にBBC2でテレビシリーズのベースになった Bernard Cornwellのベストセラーシリーズの第2巻目。

相変わらず主人公のUhtredと敬虔なクリスチャンであるAlfred王との折り合いは悪いままです。

主人公は嫁のせいで借金まみれの自分の食い扶持をどうにかするためにCornwallへ侵入して、たまたま出会ったDane人のリーダーSvein of the Whiteと組んで略奪を働き、影の女王として扱われていたIseultと出会う。しかしそのクリスチャンたちに対する略奪行為のせいで、"帰国後"、窮地に陥ってしまう。

そんな最中、またもや和平の取り決めを破ったGuthrumたちのChippanhammの急襲によってAlfred王ともども、逃亡生活へ。避難先となった沼地に籠城しても先がないことを悟るAlfred王は、Uhtredを頼りに、Guthrumへ決戦を挑む…。

今回はケルト系でしっかりキリスト教化済みのCornwallの土地の描写も興味深く、アーサー王の伝説の話なんかもちらちらとでてきてその辺も興味深かったです。

とはいえ、やっぱり終盤のGuthrumとの「決戦」が見どころでしたね。あまりにも絶望的な状況の中、突破口はどこにあるのか、必死に一つ一つの状況を洗い出して…。こんなに神様のことばっかり考えている敬虔すぎるAlfred王とともに、果たして主人公のUhtredはGuthrum率いるDane人たちを追い出すことはできるのか?キリスト教とは、OdinやThorたちへの信仰とは…、というあたりの葛藤もこのシリーズ(というか、Viking絡みの歴史ものを読んでいると相対化されるので)では何度も直面しますね。

主人公の義兄弟のRagnerはGuthrumにとってみれば外様大名みたいな立場なので、しょっちゅうSaxon人側へ人質として提供されるので、ほんと、本人たち同士の気持ち(兄弟)と立場(敵対)の食い違いでハラハラしますね。

Wessex側

  • Alfed…Wessexの王。敬虔すぎるほどのクリスチャンのせいで、主人公とは相性はよくないけど、主人公をとことん利用するよね?
  • Æthelfaed…Alfredの長女。Dane人たちの猛攻撃のときまだ六歳。
  • Edward…Alfredの長男。Dane人たちの猛攻撃のとき三歳。
  • Æthelgifu…ÆlswithとAlfredの間の三番目の子供。沼地で生まれた。
  • ÆthelwoldAlfredの甥っ子。とてもイケメンだけど、バカ。
  • Wulfhere…Ealdorman of Wiltunscir。Alfredのいとこ。Æthelwoldと主人公の教育係。
  • Mildrith…主人公Uhtredの敬虔なSaxon人の妻。
  • Odda the Younger…Ealdorman Oddaの息子。Mildrithが好きだったので、嫁にしてしまった主人公を恨んでいる。
  • Steapa Snotor…Odda the Youngerのとても頑強で強い奴隷。
  • Haesten Storrion…Frisianに捕まって殴られ屋みたいな仕事をさせられていたDane人の奴隷。主人公よりちょっと若いくらい。
  • Burgwear…Alfred艦隊の新しいリーダー。主人公の後釜。
  • Cenwulf…Efwyrdの弓矢隊の隊長。
  • Father Willibald…Alfredの艦隊の従軍司祭。結構臨機応変で意外とさばけている。主人公より数年年上。
  • Harald…Defnascirのreeve。Alfredの召喚を主人公に言いに来た。男やもめ。主人公より10歳くらい上。
  • Alewold…Crididnton の司教。
  • Leofric…Alfredの戦士。主人公との相性はいい!
  • Eanflæd…主人公より5歳位年上の女性。商売上手。
  • Æthelred…Contwaraburgの大司教。
  • Father Pyrlig…Iseultの母語、英語、デーン語も話せる。主人公がDefnascirへSveinを追い払いに行っている間にÆthelingægへやってきてIseultにキリスト教の宗教観を吹き込む。てか元戦士!バリバリ戦えます!
  • Hild…CippanhammへAlfredが侵入したとき、直接助けた修道女。Iseultと中良くなる。

Cornwall

  • King Peredur…Cornwallの王。
  • Callyn…Peredurのライバルの王様。
  • Iseult…Peredur王の妻。王妃。主人公より二、三歳年下。美人。陰の女王でBriton人たちの古いミステリ。
  • Asser…ブリティッシュの修道士。

Dane人

  • Guthrum the Unlucky…Alfred王と和解交渉をしては裏切るViking側のリーダー。リッチなWessexを欲しがっている。
  • Ragnar the Younger…Ragnarの長男も同名。主人公より9才年上。アイルランドでしばらく戦い方を学んでいた。父親似。Ragnarを父親代わりに10代を過ごした主人公とは義兄弟のようなもの。
  • Svein of the White…Cornwallに現れたDane人たちのリーダー。Guthrumのライバル的存在でもある。

沼地で

  • Haswold…沼地の王。Dane人やSAXON人の争いには興味がないし関係ないから、ほっておいてくれと最初は強気。
  • Eofer…Haswoldのボディーガード。弓が得意。