Kira-Kira (English Edition) (語数44,201語)
2005年のニューベリー賞受賞作品。日系アメリカ人の女性が作者。
アメリカへ渡って暮らしている貧しい日系家族の話。"memories of a geisha"をGRで読んだときも思ったけれど(PBで読めばよかったと…)、日本や日系人が話題になっている話はやっぱりかなりわかりやすいですね。あれのことね、これのことね、とパッパッとイメージするスピードが一味違う…。文法云々というより、やっぱり語彙力の問題なんでしょうかね。
というわけで、お話は1950年代頃の貧しい日系アメリカ人ファミリーのお話です。面白いポイントを3つ挙げると
- 1.1950年代頃のアメリカで暮らす日本人家庭の様子がわかる。
- 主人公のKatie(11才くらい)の視点から、ありのままの日常を描いています。マイノリティとして差別される描写(無視されたり)、お母さんやお父さんの仕事場にも連れていかれるので、仕事っぷりも。お父さんはヒヨコ鑑定師ですよ。組合の話なんかもチラチラでてきて興味深いです。
- 2.日常生活がキラキラ
- かなりのド・貧乏生活で、特に姉のLynnが病に伏してからは、医療費の支払いと、家のローンの支払いで両親は働き詰め。看病もしなくちゃ…、で困窮しているといった状況なんですが。それでもその日常生活は、キラキラしているのですよ。姉が病気になる以前は、貧しいながらもステキな日常、って感じですし。ステキガールの姉Lynnが病になってから以降のKatieの成長ぶりには、目を見張ります。
- 3.Katieの成長っぷり
- 成績はオールAで、姉としても完璧なLynnにくっくついてまわっている妹のKatie。仲のいい姉妹ともいえるし、姉に頼りっきりのKatieに自主性はあるのか、と若干心配になる感じのKatieなんですが。上記の2.ともかぶりますが、後半のKatieの成長っぷりが素晴らしいですよ。11才→12才になるティーンエイジャー直前の伸び代って凄いですね。タイトルのキラキラともぴったりの締めくくりに大満足なわけです。