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6/04/2017

The Viking's Honor (The Viking Series Book 5) (YL5)

The Viking's Honor (The Viking Series Book 5) (English Edition) (語数約79,980語)

Viking Seriesの第五巻。前巻でまだ8歳だった少年Obbiが、もう40近くの息子をもっているので、50年後くらいでしょうかね。

やっとScotlandの地にScot然として定住したMacGreagor一族。50年で様子はさまがわりし、かつて彼らを向かい入れてくれたChattan一族はしばらくは例の馬で稼いでいたけれども、それも今は昔、種馬がこなくなるまでのこと。

定住してからしばらくはMacGreagor一族ととChattan一族との間での結婚もすすみましたが、代替わりした若いChattanの族長は、このままだと一つの部族になってしまう、と恐れ、MacGreagorとの結婚を禁止し、それどころか、山をおりて別のChattanと一緒になってしまいます。

そんなわけで今ではMacGreagors一族の未婚の男どもは外へ嫁探し。毎年商売で南へ行くので、そのついでに色んな部族から嫁をもらってくる、という具合ですが、困ることはなく、平和に過ごしていました。

しかし近頃ではVikingたちはScotlandの北から侵入してきて、確実に南にきているという不穏な噂を聞くようになります。族長は危機意識を持ち、長男Jamisonと若者二人に任務を与えることにします。主な任務は周囲の一族はViking対策をどう考えているのかということ。どういうわけか一人だけ巨人並みにやたらと育ちすぎた弟Paytonの体のサイズにあった巨大な馬を手に入れること。

本当にそんな巨大な馬がいるのかはわかりませんが、三人の若者はEnglandまでいけば巨大な馬がいるらしいという噂を頼りに、馬を買い付けるつもりで旅に出ます。

一方、Irelandでは歌と踊りの大好きなShannonがその日も鼻歌交じりに過ごしていたら、Viking襲来。とあるVikingにかくまわれて一人生き残りますが、家族は皆殺しにされます。ひそかにVikingに対する復讐を胸を抱き、生き残った親友Evaを誘って、私たちには頼れる夫が必要よ、と海を渡って立ち去ったVikingたちを追うようにScotlandへやってきます。

そして贅沢な暮らしに飽き飽きしているEnglandの娘Brightie。DVな兄Sewardに態度が悪いとばかりに頻繁に殴られ、次期、earlになりそうな兄の親友Kenrickとの結婚を強要されています。England人の間で奴隷として暮らしているScotsの方がよっぽど自分より恵まれている、とさえ感じる籠の鳥Brightie。奴隷であり、腕がたつことから護衛でもあるLaurenを誘って、兄の手のとどこかない場所へ脱出することを決意します。

と、主に3組の動きが描かれ、やがて1本の流れへ…、という感じなのですが。Vikingの略奪にあってほとんど着の身着のままScotlandへ渡ってきたShannonたち少女二人組。お嬢さん然として世間知らずなBrightieの旅。この二組の旅が過酷すぎて、目を離せず、一気に読んでしまいました。

EnglandとScotlandの関係や体制の違いもわかりやすく描写されています。Vikingも脅威ですが、うん、Englandも酷いよね?

本書には年表が一切でてこないので、もどかしいところも多々ありますが、そもそもVikingがEnglandに最初にやってきたのは787年頃のころ。Irelandへの侵入は8世紀末と言われているので、たぶん5巻は800年になるちょっと前くらいなのではないかと思います。TheLastLingdomシリーズの後半は918年頃ですが、その頃になるとすでにScotlandにも強力な王が出現していますから、そこまでは時代はすすんでいないでしょう。

The Viking Seriesブログ内リンク

  1. The Viking (The Viking Series Book 1)
  2. The Viking's Daughter (The Viking Series Book 2)
  3. The Viking's Son (The Viking Series Book 3)
  4. The Viking’s Bride (The Viking Series Book 4)
  5. Viking Blood (The Viking Series Book 6)

MacGreagor

  • Colby MacGreagor…族長。もうすぐ四十歳。
  • Payton MacGreagor…背が高い。族長の息子。馬に乗れないくらいデカイ。
  • Jamison MacGreagor…族長の長男。
  • Hensen MacGreagor…身軽。
  • Moan MacGreagor…Hensenの弟。Paytonと仲はいいみたい。

Irelandの人々

  • Shannon Carr…アイルランドの北部の沿岸部に棲む少女。音楽とダンスが大好きで5日贅沢させてくれる男性が現れたら、と夢見てる。
  • Eva Doogan…Shannonの親友。
  • Oola…Irelandの老人。小船をもっている。
  • Gunnarr Steinn…Shannonを捉え、逃したViking。Shannonは彼の体臭からSpice と呼んでいる。

Scots

  • Adair Campbell…ShannonたちがScotlandに上陸して初めに会ったScot。
  • Sulwin…Aadairの妻。
  • Nessia…双子の弟たちを抱えてShannonたちと遭遇した六歳にも満たない少女。

England

  • Brightie Tweddle…北部イングランド。贅沢な暮らしに飽き飽きしている女性。
  • Seward Tweddle…Brightieの兄。かなり狂暴。頬に傷がある。
  • Kenrick Loft…Sewardの親友。
  • Lauren Guthrie…奴隷であり、Brightieの護衛。
  • Claudette Fermin…Kenrickにベタ惚れの女性。