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12/11/2013

Contingency Plan (Rapid Reads)(YL3)

Contingency Plan (Rapid Reads) (English Edition)
Orca Book Publishers (2012-10-01)

Contingency Plan (Rapid Reads) (English Edition) (語数16,800語)

夫が亡くなってからの再婚。なんて素晴らしい人と出会えたんだろうと思っていたSandraだが、やがて大きな誤りに気が付く。

Ψ

いろいろ語るとシンプルな話なのでネタバレに直結してしまいますが。12歳の娘が理想的な娘像ですな!10代ってこんなに聞き分けいいかな?、と思いつつ、Sandra自身も結構逞しいので、わりとスカッとします。英文はなんだかGRみたいな感じで平易。

11/23/2013

A Northern Light(YL6)

A Northern Light
A Northern Light
posted with amazlet at 17.03.20
HMH Books for Young Readers (2013-01-29)

A Northern Light (語数92,597語)

16歳のMattie Gokeyは大学で勉強し、いつか小説家になる夢を見ていた。しかし実現する見通しは暗かった。

母が亡くなり、長女の彼女は、父親が農場で働いていて家を留守にしている間、妹たちの面倒をみなければならない。勉強は好きで成績は良かったから奨学金は得られそうだが、進学ともなれ家もばNYまで出なければならないし、Mattieを頼りにしている父親は進学には反対だ。進学しようものなら縁を切られそうな剣幕だ。

そんなときハンサムなRoyalから求婚されてMattieはちょっと舞い上がる。しかし先に結婚して子育てや家事に追いまくられている親友の暮らしぶりをみて、あんな日常生活に追いまくられる生活では小説など書けないのでは…?そういえば大成している女流作家はみんな独身か離婚している…、ということに思い至ります。この辺の、100年前の女性であることの社会的な息苦しさ・雰囲気の描写が巧いですね。

Royalはハンサムで働き者だけど、農場の仕事そのものに彼は夢中すぎて、小説なんてバカらしいと思っているリアリストですから。これは結婚したら自分の夢をあきらめることになるぞ、と気が付くわけです。

Mattieはなにかとお金は入用だから、と思って、町のホテルで一緒に進学を目指す親友と一緒に働きだします。そこで客の Grace Brownから秘密の手紙の束を預かり燃やしてくれと頼まれます。預かった手紙をこっそり読んでいくうちにMattieはとある事件の真相に気が付きます。これもまぁ女性の立場を描くにあたって恰好のネタではあるですけど。なんだかここだけ推理小説っぽい展開に…。

なんだかMattieの話だけでも結構面白かったので、間、間に挟まるGraceの話と絡める必要があったのかなぁ?と、思いましたね。いきなりこの話になったとき面喰いましたもん。ちなみにMattieは架空の人物ですが、Graceの事件は本当にあった話みたいです。

8/10/2013

The Art of Racing in the Rain: A Novel(YL7)

The Art of Racing in the Rain: A Novel
HarperCollins e-books (2009-03-17)

The Art of Racing in the Rain: A Novel (語数69,306語)

Enzoは他の犬と自分は違うことを知っている。テレビをみたり、飼い主でレサーのDenny Swiftの言葉を聞くことによって自力で様々なことを学習。ほとんど人間に近い魂を持つ哲学者のようなものだ。

飼い主のDennyと二人、平和に暮らしていたわけだが、Dennyがある日Eveという女性を連れてきた。EnzoはDennyの愛情を独占できななりEveにちょっと嫉妬する。しかしそんな二人にZoeという女の子ができ、女の子が生まれた日に、「Enzo、この子をずっと守ってね」とEveに頼まれる。その時からEnzoは決心する。この子をずっと見守ろう。この一家をずっと見守ろう、と。

Ψ

テレビ好きの主人公、犬のEnzo君。彼の人生観はちょっと風変わりだけれど(生まれ変わったら人になれる、とか、サルより自分の方が人間に近いとか、魂の問題とか)、話せない分だけ、じっと飼い主たちの人生を見守り、洞察していくんですね。それが…、本当に犬っぽい!飼い主の家族に忠実で、一家の試練をそばでずっと見守っていく話なんですが、あぁワンコたちはこういうこと、考えてるかもしれないねぇ、と思いました。

Dennyの妻Eveが病に伏すあたりから一家はどんどん悲惨な方向へ転がっていくので、結構、だんだん鬱々としてきました。悲惨な状況をEnzo君はいろんなことを考えながら、見守っていくのですよ。話せないながらも時に励ましたり、行動にでたりしながら。人生を受け入れつつ、諦めることなく、生きることに健気。切ない…!切なすぎる…!

それでもレーサー根性をもったDennyとEnzo君は最後まで諦めない!…でなんとか試練を乗り越えていこうという話で。最後の最後にはやっとほっとできました。

英文は難易度は、前半のEnzo君のテレビからの知識の寄せ集めと感性に基づく独特な人生観が、ちょっととっつきにくかったかな?それからレースの表現も凝っているあたりはとっつきにくかったですね。アイルトン・セナ位は私も知っていますが、F1ファンとかではないので、ちょいちょい飛ばしながら読んでいました(比喩なので、なんとなくそれでも話はわかる)。

ちなみに私はこの本でAudibleを初購入しました。とても耳だけではついていけないので、読みながら聞く、という感じです。comで購入するとAudibleが割引対象になる本ですので、それで購入。Whispersync for Voice機能つきですが、AudibleとPaperWhiteを同時に使っていたので、あまりその辺の恩恵は受けませんでした。1章1章が短い単位になっている、ということの方がむしろ有難かったですね。

※ちなみにこの本、大人向けと児童書と2バージョンあるみたいです。私は大人向けで読みました。児童書の表紙は犬の顔の面積がもうちょっと大きいみたいですね。

7/28/2013

Sarah, Plain and Tall (YL3)

Sarah, Plain and Tall (Sarah, Plain and Tall Saga) (語数8,251語)

1910年、カンザスの農夫Jacobは、「花嫁求む」という新聞広告を出した。返事をよこしたのは海辺に住むSarahという女性。これまで兄と一緒に暮らしていたが、兄が嫁をもらうこととなり、自分の居場所はここにはない、と思い立ち、応募してきたという。Jacobには二人の子どもがちて、二人は自分たちの母になるかもしれないSarahに手紙を送る…。

Ψ

なかなか長閑な短編でイイ。

継母が来るのってこんなに子どもにとって楽しみなことかしらね?…と思いはしたものの、新聞広告で募集して手紙でのやりとり…、海の景色がみえてきそうなSarahからの素敵な返信。なーんだかウキウキするんですよね。大草原の小さな家みたいなテンポ。

表題作は短編で、Kindle版は他の巻の1章がやたら詰め込まれていて、あぁ、こーゆー展開になっていくのねー、というのがわかり、正直結構気になります。短いのでコスパはよくないですけどね…。

7/24/2013

The Sky is Falling(YL6)

The Sky is Falling
The Sky is Falling
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HarperCollins (2012-06-07)

The Sky is Falling (70,808語)

もしもアメリカにロイヤルファミリーがいるとするなら、Taylor Winthropsこそが王冠をかぶっていたであろう。

人気があり、カリスマのあるWinthrops一族。さまざまな公的仕事やチャリティーを行っている魅力的な一族。しかしわずか一年の間に一族5人全てが、一連の事故で亡くなった。美しい女性キャスターDana Evansは、事件に興味を持ち、調査を始めた。

Ψ

面白かった…!

「The Best Laid Plans」での準主役Dana Evansが、本作の主役。Dana Evansがどういう女性か、また彼女をとりまく人々も前作を読んでいた方が、わかりやすいのではないかなぁとは思います。しかし本作だけでもストーリーは十分成立する、という構成になっています。「The Best Laid Plans」はパーツ単位では面白かったものの、全体像がぼんやりしていました。しかし今回は1つの作品としてまとまっています。

事故にみせかけた連続殺人事件なんだろうなぁ、と思いながら読んではいたものの、まさかまさかのモスクワでした。Author's Noteで空想じゃなくてそこは実在、となっていてちょっとビビりました。でも冷戦崩壊後って、そうだったかも…、と遠い記憶をほりおこしてみたり。

英文はあいかわらずサクサク読みやすいです。私は児童書よりもKen FollettやSidney Sheldonの方が正直なところ、読みやすいと思う作品が多いですね。

7/20/2013

Finding Hannah(YL5)

Finding Hannah (English Edition) (語数55,000語)

ニューハンプシャーに住む主人公のDylanは15歳。彼が1階でうたたねをしている間に、2階の自室にいた姉のHannahが誘拐された。

何週間かボランティアなどによって、森の中での彼女の捜索が行われたが、手掛かりはない。Dylanはボランティアの捜索に参加していた同い年のMollyと知り合う。大規模な捜索が打ち切られた後も、あきらめきれないDylanは、Mollyと二人、森の捜索を続けることにした。

Ψ

日本だと今のところKindleオンリー本ですね。YAになりますが、オススメです。

15歳でこんなにトレッキング知識豊富でしっかり計画をたてて姉を捜索できるか?──とは思いますが。Mollyと二人、支えあって乗り越えていくところがなんといっても読みごたえあります。

結構悲痛なシーンも多いのですが、物語はひっぱるし、英文自体もやさしめなので、没頭して読みました!いろいろいうとネタばれになるので切り上げます!!

7/15/2013

The Best Laid Plans(YL6)

The Best Laid Plans
The Best Laid Plans
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HarperCollins (2012-06-07)

The Best Laid Plans (語数100,000語)

広告代理店に勤めるLeslieは、Oliverの選挙キャンペーンの仕事を引き受ける。ほどなく二人は恋に落ち、結婚直前までいく。しかしOliverは直前でLeslieを裏切り、権力者の娘と結婚し、大統領へと続く政治家としての道を歩み始める。Leslieは復讐を誓い、復讐の手段としてメディア帝国を作ろうとするのだった…。

Ψ

主役はLeslieの筈だと思ってたんだすけど、どうなんですかね?

準主役的Danaのエピソードが、Leslieの復讐エピソードとあんまり絡まないんですよね…。Danaはアナウンサー/レポーターとして活躍する女性です。彼女の子供時代、就職の経緯、ユーゴ紛争の通信員としてのエピソード。大胆な行動力はあっけにとられるほどで面白く、ユーゴ紛争の話などもかなり面白いのです。しかしここまでDanaのことを細かく描いていながら、本編と思われる復讐エピソードとの絡みが少ないのですよ。別々の話でもよかったんじゃない?という感じ…。

本編は本編で、最後に”あぁそうか!騙された!言われてみれば、仕掛けはあった!”と膝を打つ感じで、最後のどんでん返しにはまんまと騙されたクチなので、面白かったんですが、個人的にはパワフルなDanaのパートが一番面白かったですね。ユーゴ紛争の時期だし、Oliverは元弁護士だしどうも下半身緩いし…、Oliverはクリントンあたりをイメージして描いたのかな?とか勝手に想像しながら読みました。

というわけで、どうやらこのDanaが主役らしい「The Sky Is Falling」も気が向いたら読んでみようかなー、と思っています。

英文は優しいです。中身は薄いので、気楽に読めますしね。「The Great Gatsby」で砂を噛む思いの直後だったので、なおさら!

また以前読んだシェルダンの「Rage of Angels」よりも簡単だと思います。大統領と強く賢い女性がメイン、ってところで本作とも似ているところがありますが、向こうは弁護士さんですからね。法曹界ワードみたいなのがちょっとハードル高め。ただストーリー自体は「Rage of Angels」の方が説得力があって面白いと思います。

7/13/2013

The Great Gatsby(YL8.0)

The Great Gatsby (English Edition)
Numitor Comun Publishing (2010-11-25)
(語数49,089語)

ロングアイランドのギャツビーの豪邸ではしばしばゴージャスなパーティーが行われていた。ギャツビー邸の隣へ引っ越してきてからほどなく、ニック・キャラウェイの元にパーティーへの招待状が届く。パーティーに参加してみると、自分の他には招待客はおらず、どうやら皆、勝手にパーティーへ参加しているようだ。パーティーの参加者にギャツビー自身を知る人は少なく、彼は謎につつまれている。彼がパーティーを開いている目的はなんなのか?何故、自分の元にだけ招待状が届いたのか?

Ψ

というわけで、ギャツビーです。リトールド版でも一応読んでいるんですが、名作、名作と言われているわりにピンときませんでしたね。レオナルド・ディカプリオ主演の『華麗なるギャツビー』もみてきました。そこでようやく面白いかも…、と思えました。というわけで原作トライです(Kindle版安いし…)。

だがしかし。華麗なる詩的っぽい英文のハードルは高かった。特に最初の数ページ。私は意味わかっているのか?──という状態です。その山を越えるとぐっとレベルが下がることはわかるんですが、それでも難しいです。映画をみた直後から読みだしたので、あのシーンだな、と思い浮かべることはできましたけれども。そしてバズ・ラーン版ギャツビーは意外とかなり原作に忠実だったんだな、ということもわかりました。後半戦のバタバタでギャツビーの父親のシーンなどは割愛されていたものの、科白などもかなり忠実に再現してたんだなぁといいうあたりは確認できて面白く感じて、映画の勢いを借りてなんとか通読。…とはいえ、私にはハードルが高かったです。とほほ。

7/01/2013

The Kite Runner(YL6)

The Kite Runner
The Kite Runner
posted with amazlet at 17.03.20
Bloomsbury Publishing (2009-02-24)

The Kite Runner (語数106,895語)

1975年、12歳のAmirは地元の凧揚げ大会での勝利を熱望していた。彼の親友Hassanは彼を助ける、と約束していた。しかしその日の午後、Hassanの身に起こることを少年たちは予想もしていなかった。その事件の後、二人の仲は疎遠になっていく…。ロシアがアフガニスタンへ侵攻してきた後、Amirの家族はアメリカへ亡命する。アメリカでの生活も安定し、作家として成功しはじめたAmirの元に、ある日、昔の知人から電話がかかってくる。そして彼はとある少年を探しに、タリバンの支配する故郷へ戻るのだった…。

Ψ

アフガニスタンのことをほとんど知らなかった私ですが、歴史的事件や民族・宗教のこともある程度わかるように書かれているので、背景を知らなくて困る、というようなこともなく読み通せました。英文もやさしめだと思います。

アフガニスタンと物語の主な流れ

  • 王政時代
  • 1973:クーデターが起こり王政廃止。
  • 1979:ソ連による軍事介入。
  • 1981:Amir達がアフガニスタンを脱出。
  • 1989:ソ連撤退完了。
  • 1996:タリバン、カブール占拠
  • 2001:Amirが帰郷するキッカケの電話を受け取る

構成は大雑把にいって、アフガニスタンでの幼少期の思い出、アメリカに亡命してから結婚して落ち着くまで、そして再び故郷アフガニスタンへの「旅」という3部構成です。

Amirは父子家庭で、同じく父子家庭の親子Hassanたちと暮らしています。HassanたちはHazara人(モンゴル系でシーア派というマイノリティ)で、Amir一家の住み込みの召使という立場です。ただし、親子2代にわたって乳兄弟のようにして育っているから非常に親しい。

ソ連が侵攻してくる以前のアフガニスタンでの暮らしぶり(但し裕福な家の…!)などは、著者の思いれもあるのでしょう、丁寧に描かれていて心惹かれます。Amirの父親はかなりのやり手実業家で、夢見がちなAmirと今ひとつうまくいかない、自分が生まれたときに母親が亡くなってしまったから、父は自分を憎んでいるのではないか、とまで少年Amirは考えるわけですが、後半、父の秘密が明らかとなり、父の気持ちもわかってきます。

今や作者はアメリカで生活しているので、外国人にも理解しやすいですね。アフガニスタンでの考え方なども、アメリカでの考え方を踏まえた上で描写しているので。とはいえ、アメリカへ亡命した作家が書いた物語である、ということを忖度しないと、タリバンの描写などは不公平になるような気がしています。タリバンによるHazara人虐殺一つをとっても、それ以前から迫害の歴史はあったわけですから。タリバンよりも他の派閥の方が良かった、という話にはならないということです。※ハザラ人への迫害者はタリバーン政権だけではない

タリバン・サイド側からの物語も読みたいですね。

6/16/2013

Jackdaws(YL6)

Jackdaws (English Edition) (語数132,243語)

1944年5月、Dデイ直前の時期、フランスのレジスタンスはドイツの通信手段を担う電話交換所の施設が入ったシャトーを攻撃した。しかしシャトーの防御は高く、攻撃は失敗する。主人公のイギリスの秘密工作員Flickは新しい攻撃計画を胸に、イギリスへ戻り、女性だけのチームを構成する。秘密部隊Jackdawsとともに再びFlickはフランスへ舞い戻り、電話交換台を狙う…。

A Dangerous Fortuneよりも構成的には読みやすかったです(英語の難易度的には、そう変わりなし)。語り手はイギリスの工作員Flickと、ドイツのエリート大佐Dieter Franckの二人がメインだったので、登場人物多数モノでの読み始めのときに起こりがちな「誰だっけ?」的な混乱は少ない。話も相変わらず怒涛の勢いで進んでいくので面白かったですしね。

最終的な展望はなんとなく予想はつきつつも、道中は、「ありえない!ありえない!Dieterに顔バレまでしているのに、電話交換台に潜入して攻撃とかムリ!危ないFlickー!」と心で叫びながら、気になってついページをめくってしまうというね…。

ただノリ的には、A Dangerous Fortuneの方が個人的には面白かったです.二次大戦のスパイものは、結構、読む確率高いので、ちょっと食傷気味…。19世紀っていう時代のワクワク感に、二次大戦のスパイものよりも心惹かれる、っていうところですね。

6/02/2013

A Dangerous Fortune(YL6)

A Dangerous Fortune (English Edition) (語数165,499語)

1866年の夏の蒸し暑い日、プールで泳ごうとこっそり寮を抜け出した少年たちの一人が溺死する。奇妙な事故…。その溺死は、30年に渡る愛と裏切りの始まりだった…。

愛と裏切り、上流社会から貧困層、銀行家たち、政治の駆け引きまでをとりまく大河ドラマです。冒頭の事故シーンからすっと物語に引き込まれました。主要キャラが次々に登場するのですが、一人一人が魅力的(イイヤツも悪いヤツもさまざまですが)なのに加えて、とにかくプロットが凄い。前半もぐいぐい引き込まれますが、後半も、あそこはそうだったのか!などなど伏線の回収がめくるめくされていき、怒涛の勢いで読んでしまいました。19世紀という時代背景もいいですね。物語の冒頭からの30年あまりでかなり様変わりしていて、女性が少しずつ社会に出ていく様子や、貴族社会の「称号」、電話なども導入されていき…、といった描写もなにげなく上手にされています。

Cordova出身のMicky Mirandaが本当、悪いヤツなんですけど、最後までいいキャラでしたね。学校卒業後、一日に数時間オフィスで過ごしてお金と地位のある仕事が欲しいなーとか考えていたにもかかわらず、結局、パパが「ヤクザ」もんで、いいように使われて、国に呼び出されるのがイヤで、パパの為に奔走していたり…。自分の母親世代の友達の母親Augastaに惹かれてみたり…。Mickyのパパのパワーは凄まじいの一言ですが(なにしろ海の果て…、Cordovaにいながら、息子を操りロンドンの銀行家たちを振り回しているわけですからね)、Mickyがいるからこそ、物語はここまで面白く盛り上がるわけですからね。ラストの彼の忙しさときたら…!土壇場でのスケコマシぶりには、笑えてきました(切羽つまっている中で堂々とやるもんだな、と)。

銀行家も多く登場するので、取引や金融破たんの話なども出てきますが、19世紀くらいだとそこまでとっつきにくい文脈や用語は目立ちませんでした。YL4位を読みつけていれば、物語の面白さでささっと読める感じです。シドニーシェルダンみたいな感じですね。

5/19/2013

Magic Tree House: Books 1-4 Ebook Collection(YL2)

Mystery of the Tree House (A Stepping Stone Book Box set)
Random House Books for Young Readers (2012-06-12)

Mystery of the Tree House (A Stepping Stone Book Box set) (語数21,279語)

超メジャーなこのシリーズを実はまだ1冊も読んだことがなかったんですね。なるほど~、こういうパターンで進行していくのか、ということがわかる1~4巻でした。

JackとAnnieは兄弟で、ある日不思議なツリーハウスを見つける。ツリーハウスの中には大量の本が…。その本を手に取り、こんな世界に行ってみたいな~、と願うと、実際その世界へ二人はツリーハウスごと飛ばされてしまう…、というパターンです。恐竜の世界だったり、中世だったり、古代エジプトだったり、はたまた海賊の世界だったり…。

4巻でこの不思議なツリーハウスの持ち主もわかるので、この1~4巻がセットになっているのは非常に区切りがいいですね。5巻以降でもKindle版でコレクションタイプがあればいいんですけれど、今ところ一冊ずつ買うしかないみたいですね。残念!

5/15/2013

The Lahti File(YL3)

The Lahti File Level 3 (Cambridge English Readers)
Cambridge University Press (2007-01-05)

The Lahti File Level 3 (Cambridge English Readers) (語数13,832語)

英国スパイもの…というと007のイメージが先行しがちですが、本作はいろいろ突っ込みどころ満載のサスペンスものってところでしょうかねぇ。主人公もちょっと抜けてるし、敵方もちょっとラスボス感なさすぎ。

でもGRの書き下ろし作品なので英文は相当読みやすいです。作者はCambridgのGRでLoganシリーズを書いていたMacAndrewという方ですね。ちなみに本作もIan英国スパイIan Munroが主人公でシリーズものみたいです。

5/11/2013

Lizzie Zipmouth(YL3)

Lizzie Zipmouth
Lizzie Zipmouth
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RHCP Digital (2008-09-04)

Lizzie Zipmouth (語数7,000語)

Lizzieはこれまで母と二人でうまくやってきた。最初の継父は最初から嫌いだったが、暴力をふるい、母と二人で逃げてきた。それから二人でずっと楽しく過ごしてきたのに、母は新しく継父Samをつれてきた。RoryとJakeという義理の兄弟も増えた。どうせSamだって私たち二人を裏切るんだから、と考えるLizzieは話すことを拒否する。ところがある日、Samの厳しい母──Lizzieからみれば継祖母に出会って…。


英文もかなり読みやすいし、短い話ながらほろりとくる話に仕上げてくるあたりさすがJacqueline Wilsonという感じです。

Because of Winn-Dixie(YL3)

Because of Winn-Dixie
Because of Winn-Dixie
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Candlewick (2009-09-08)

Because of Winn-Dixie (語数22,331語)

10歳のOpalと牧師の父はフロリダのナオミへ夏に引っ越してきた。

Opalは近所のWinn-Dixie スーパーマーケットである犬と出会う。大きくて醜い、でもニッコリ歯を出して笑う犬。スーパーの中を駆けずり回って店の人を困らせて警察に引き渡されそうになっていたところを、Opalは私の犬だと名乗り出て、その犬をWinn-Dixieと名付ける。

Winn-Dixieと連れ立って町を散歩しているうちに、図書館の司書ミスFranny Blockと知り合ったり、ペットショップの店員Otis(動物に自分の音楽を聞かせている!)や目がみえなくなりかけているGloria Dump(でも心の目をもっている…!)たちと出会う。


なーんてことないひと夏のお話なんですが、なんといっても英文が読みやすい。話もイイです。悲しみと、ユーモアのブレンド具合が絶妙。

作者のKate DiCamilloはニューベリー賞受賞作家なんですね。で、このお話がどうやら処女作のようです。多読界隈では人気のある本のようですね。オススメです。

5/06/2013

The Sign of the Beaver(YL4)

The Sign of the Beaver
The Sign of the Beaver
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HMH Books for Young Readers (1983-04-27)

The Sign of the Beaver (語数37,000語)

アメリカ開拓時代のお話。

父と一緒に森に新しく作った小屋に住んでいる13歳のMattが主人公。父が町へ家族を迎えに行くので、Mattは一人新しい家で留守番することになる。季節のいい夏に父はでかけていき、秋には戻ってくるという。大切な銃も預けられ、Mattは狩りをしたり畑をしならが留守を預かるのだが、ある日見知らぬ男が現れて、大切な銃を盗まれてしまう…。銃がなければ肉一つ確保できない。身を守れない心細さ…!

ある日Mattが死にかけたとき、誇り高いインディアンたちに助けれて…、という展開でインディアンの少年Atteanとの交流が描かれた物語です。一緒にロビンソンクルーソーを読んで、今まで無頓着だった白人の傲慢さに素直に気が付いたりして、そういうMattの気づき・素直さが凄くいいです。

先住民とのこういう交流は、当時、結構あったかもしれませんね。

4/29/2013

Something Like Winter(YL4)

Something Like Winter (Something Like... Book 2) (English Edition) (語数130,000語)


Something Like Summerと対になる本作。SummerがBen視点でWinterがTim視点。

Summerを読んでいた時から感じていましたが、予想通りTimの屈折具合が如何なく表現されていていいですね。BenがTimに惹かれた理由は今でもやっぱりちょっと不明なんですが(キッカケは外見ですよね。しかしそれ以外の魅力ってなんだったんだろう…)、TimがBenに惹かれた理由はSummerを読んだ時から明らかでしたもんね。依存といっていいくらいの。Summerを読了済みというのもありますが、そういう屈折具合は理解しやすかったので、Tim視点の本作はより理解しやすかったですね。

カムアウト問題ひとつをとっても宗教問題だとかハードルの高さがより丹念に描かれていて良かったですよ。そうした中、Timの祖母Nanaの話は救いですよね。あぁいうおばあちゃんになりたい(笑)。

3/04/2013

Something Like Summer(YL5)

Something Like Summer (Something Like... Book 1) (English Edition) (語数97,000語)


文芸風BL…って感じですかな。

Benは近所に引っ越してきた完全無欠に思えるTimに一目惚れ。見た目もいいし、いい車を乗り回しているお金持ち。カムアウトしているマイノリティ扱いのBenに比べて、Timは転校早々人気者たちに囲まれている。しかし、ちょっとした事故から二人は急速に親しくなる。それからの12年を主に3部に分けて丁寧に描いた物語。


最初はつまらないと思ったんですよ。登場人物は少なめなので、筋を見失うことはないんですが、単語が微妙に知らないものが多くて読みがたかったという負荷もありましたし。片思い中のBenはちょっとストーカーっぽかったし。普通じゃない、と、引き気味でした。

でもでもTimの孤独さが断片的に見え隠れするにつれ、その孤独に寄り添えるBenに感嘆しはじめるわけですよ。あぁこれは仕方ないな、と。呼吸ピッタリですから。ただ一抹の不安は14才にして自覚的にカムアウト済みのBenに対して、厳格なカトリックな親を持つTimは隠れゲイだということ。この辺がTimの弱さでもあるんですが、周囲の偏見と共によく描けていると思います。まぁBL系絶対ムリって方にはオススメしませんが、心の機微、学校カーストやヒューストンやシカゴ、オースティンの雰囲気なども含めて、色々なことが丁寧に描写されてて面白いんですよね。

後半はそれこそ完全無欠といったらこっちでしょ!というJaceが登場してからまたまたそれなりに盛り上がっていくんですが、突然の三角関係になるあたりからちょっと色々劇的すぎたりもするかな?なんでそこで三角関係になっちゃうのさ…、と思いつつ、親友のAllisonはの物凄い洞察力で腑に落ちましたよ。さすがカウンセラーになるだけあるわ。BenとAllisonの掛けあいは結構スキです。

…それにしてもBenは歌もどうやら巧いみたいだし、繊細なタイプだけど、カムアウトする勇気があって。というあたりから、私の中のイメージでは完全にGleeのカートになってるんですよね。ですからBenとAllisonのコンビっぷりは、カートとレイチェルみたいな友情なんだろうな、と想像してしまうわけです。

2/16/2013

Blood Is Thicker (Bluford Series, Number 8) (YL4)

Blood Is Thicker (Bluford Series Book 8) (English Edition) (語数27,396語)


Hakeemの一家は父の治療に専念する為、デトロイトの親戚を頼ってへ引越し。HakeemはBluford Highを去り、家族を支えるため、叔父の一家へ一緒に住まねばならなかった。Hakeemは従兄弟のSavonと部屋を共有することになるが、Savonはトゲトゲしいし、勝手に日記を読まれるはで、穏やかなHakeemもついカッとして手が出る始末。子どもの頃は仲良しだった二人は、いまや敵対同士。


というわけで、久しぶりにBluford Seriesをつらつらと読みましたよ。やっぱりこのシリーズは読みやすいし面白いですな。

Hakeemにとってはかなり苦難の物語だったね。いい子ぶるつもりもないけど、どうしたって父親が病気で稼ぎがないとなれば、大黒柱として頼りにされるし、その期待に応えたいとも思う。加えて部屋を共有することになったガタイのいいSavonはやたら威圧的だし、バイトもしてないのにお金持っているし、近所では窃盗が頻発しているみたいだし、夜中にコッソリ抜け出しているみたいで、トコトン怪しい。で、反抗的なSavonのことを、叔父さんからも頼むと言われて、自分のことでイッパイッパイなのに、気の休まるところがない!一体どうやって乗り越えていくんだろうと思いながら読み進めていくわけですが

Hakkemの父親の科白、

"But if I learned anything since I got sick, it's that life is too short ffo fightin', Hakkem.The world is already full of enough bad things.We don't need to waste our time making it worse, especially not with the people in our family."

これだね。まぁこういう方向でなんとか決着をつけてくわけですね。最後の方はジーンときますよ。


それにしても、HakeemとDarcyは遠距離だし、デトロイトのお隣さんには可愛い女の子Anikaは登場するし、Darcyとはやっぱりダメなのかなぁ…、なんて思っていたら。カルフォルニアで一時的にDarcyたちと会った時に

Hakkem felt a powerful and anrelenting voice stir in his soul.

This is where I belong, the voice said.This is my home.

とあったから、もしかするともしかするかもしれないね?Anikaの方もBlufordの近所へ移動したみたいだから、このシリーズで再登場の可能性濃厚。

2/05/2013

Before I Go To Sleep(YL4.5)

Before I Go To Sleep
Before I Go To Sleep
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Transworld Digital (2011-04-28)

Before I Go To Sleep (語数92,000語)

寝るたびに記憶を失ってしまう女性の話。

朝起きると知らない男の隣で寝ており、鏡を見ると20代のつもりがいつの間にか老けていて驚く。

男に自分たちは夫婦なんだと告げられ、君は事故で記憶喪失となり、寝る度に記憶を失っているのだと告げられる──。

毎日、そういう朝を繰り返す女性の日記ベースの物語。なにがウソなのか、なにが真実なのか。つかみかける真実は眠りにつくと全てリセット。そんな彼女は真実にたどりつくことはできるのか。

知りたくなかったり思い出したもない「過去」に、直面する日々。一旦そのトラウマを乗り越えても乗り越えたこと自体を眠りにつくと「リセット」するわけだから、その辛さをも乗り越えて彼女は果たして「真実」へたどりつけるのだろうか?と思うわけですが。多分「コア」の考え方の方針は変わらないんですね。「真実」から目を反らす人は多分同じシチュエーションに陥るとやっぱり同じように反らす。そしてこのヒロインのように

But,I realized, these truths are all I have.They are my past.They are what makes me human.Without them I am nothing.Nothing but an animal.

と考える人はやっぱり「真実」に向きあおうとする。「記憶」がないからこそなおさら同じことを繰り返すんでしょうね。

英文はかなり読みやすいです。そして展開もこんなに行ったり来たりなのに少しずつパズルが埋まっていく感じがたまりません。結構ホラーですよね?「愛」の物語とも言う。

1/14/2013

Number the Stars(YL3.8)

Number the Stars
Number the Stars
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HMH Books for Young Readers (1989-04-24)

Number the Stars (語数26,108語)

1943年ナチに占領されていたデンマークでのお話。10歳のAnnemarieが主人公で、親友でありユダヤ人のEllenたちをいかにして助けたかという物語。「物語」ではあるものの、あとがきからもわかるように実話からエッセンスをとりだし物語に再構成したような感じで、個々のエピソードはかなり実話。

It was only in the fairy tales that pepole were called upon to be so brave, to die for onother.Not in real-life Denmark.Oh,there were the soldies;that was true.And the courageous Resistance leaders, who sometimes lost their lives;that was true,too.

But ordinary people like the Rosens and the Johansens?Annmarie admitted to herselef, snuggling there in the quiet dark,thath she was glad to be an ordinary person who would nevere be called upon for courage.

物語の前半ではこんなふうに思っていたAnnemarieが、勇気との向きあい方を自ずと知っていく様子も描かれていています。主にほんの数日の出来事にフォーカスをあてている物語なのに、Annemarieの成長と、合わせて、当時のデンマークの人々の様子もわかりやすく描かれていて読ませます。

…特に後半の赤頭巾ちゃんにかぶせた展開から、戦後のエピソードは一気読み。

蛇足ですが、赤頭巾ちゃんはRed Riding HoodのRidingって一体何なんでしょうね。疑問をもったKirstiは正しい!

1/08/2013

Sons of Destiny (The Saga of Darren Shan, Book 12) (YL5.4)

Sons of Destiny (The Saga of Darren Shan, Book 12)
HarperCollinsChildren’sBooks (2011-03-21)

Sons of Destiny (The Saga of Darren Shan, Book 12) (語数47,000語)

Darren Shan最終巻。

Steveとの対決。

いずれが勝っても、勝った方がthe Lord of the Shadowsになり、破壊される世界になるという宿命はどうなるのか。


全巻を通して壮大に広げてどう決着をつけるんだろうと思っていましたが、予想外の展開で、見事に伏線を回収していきますよ。あのエピソードはここに繋がっているのか、あれはこう言う意味…!という具合に、次々ピースが埋まっていきます。

Darrenという名でどうして物語を書かなければならなかったのかという必然も。最初からここに着陸するつもりで語り始めたなら凄い構成力です。Darren Shanは全巻通して評価していただきたい作品ですね。

1/06/2013

Lord of the Shadows (The Saga of Darren Shan, Book 11) (YL5.0)

Lord of the Shadows (The Saga of Darren Shan, Book 11)
HarperCollinsChildren’sBooks (2011-03-21)

Lord of the Shadows (The Saga of Darren Shan, Book 11) (語数41,261語)

いよいよ最終ステージで凄惨さも増していますね…。

サーカスと一緒にDarrenはかれの生まれ故郷へやってききます。彼はシングルマザーとなっている妹を影から見守り、彼女を巻きこむまいと、懐かしさの誘惑にも負けず会わない決心を固めます。そしてサーカスを見にきたTommyとの再会…からの悪夢の数々。自分たちの故郷でDarrenとSteveは最終的な対決をする、という展開です。11巻は"えーっ、そこで終わるの?ここまできたら12巻は当然読むでしょ!"というところで終わり、現在、わたくし、続きが気になってソワソワしております。

とにかく"Lord of the Shadows"の予言に、にっちもさっちも八方塞がり。今から振り返ると、みんなMr Tinyの予言に踊らされすぎたんじゃない?VampireにとってもVampanezeにとっても、地球上すべての生き物にとっては、Kurdaの計画が最善だったいう印象が色濃くなってきたなぁ…。いずれにせよVampireとVampanezeが停戦するという選択をしない限り、ほとんど破滅しか見えない気がするけど、12巻はどう決着をつけるんでしょうね。

ちなみにDabbieとAliceともこの巻で再び合流しますが、この二人、本当にタフで凄いですね。Dabbieがこんなにアクティブな女性になって再登場してくるとは、初恋時代には思わなかったですよ。

1/05/2013

The Lake of Souls(The Saga of Darren Shan, Book 10)(YL4.7)

The Lake of Souls (The Saga of Darren Shan, Book 10)
HarperCollinsChildren’sBooks (2011-03-21)

The Lake of Souls (The Saga of Darren Shan, Book 10) (語数51,320語)

傷心のDarrenとHarkatは再びサーカスへ。

Darrenがサーカスへ来る度にいつも同じ海賊の衣装をTruskaに着せられるシーンが織り込まれています。今回も違わず。同じシーンだけにその当時のことを思い出すから、今回はより一層、泣けますね。

"The death of somebody you love is the second worst thing in world. Truska said softly."Worst thing is letting it hurt you so much that you die too──inside".

こういう科白をDarrenの身繕いをしてあげなら言えてしまうTruskaのなんという女ぶり。母性のかたまりっていうか。こういうシーンをさらっと織り込んでくるあたりが、このシリーズを読みつづけてしまう理由でしょうね。

それにDabbieとAliceの正義感の強さにも、毎回ビックリだわ。このシリーズの女性たち、みんなタフだよね。強いよね。11巻あたりでまた彼女たちとは合流できるのかな…。

で、そんな強い女性たちから前半早々に別れて、DarrenとHarkatは異次元ワールドへ旅立ちます。異次元ワールド──いよいよ、Harkatが誰なのかを探る旅。

旅の前半はTOREみたいな感じの謎解き&冒険で、後半はそれなりにグロテスクです。"Grotesque"が出てくるあたりから不穏になってきて…。特にSpitsの「告白」のくだりは、彼が面白いくらいの酒飲みなのは、この罪悪感からなのか…、という凄惨さ。

本当の終盤、Harkatの正体がわかってからは、一気に辻褄あわせてきたな、というか、もともとそういう計算はあったんだろうけれども、という展開で、Mr.Tinyの能力もちょっと明確になってきます。

1/03/2013

Killers of the Dawn (The Saga of Darren Shan, Book 9)(YL5.5)

Killers of the Dawn (The Saga of Darren Shan, Book 9)
HarperCollinsChildren’sBooks (2011-03-21)

Killers of the Dawn (The Saga of Darren Shan, Book 9) (語数40,000語)

前半はvampanezeと警察に追い詰められてハラハラ。

後半はいよいよvampanezeたちとの対決ですが、どんでん返しにつぐどんでん返し。

ある程度は予想通りの展開なんですが、いずれにせよ、Vampanezeたちの方があまりにも一枚も二枚も上手すぎて、どんでん返しにすっかり騙されました。

本当の"敵"を見極めたと言うことで、この巻である程度の一区切りでしょうか。

Allies of the Night (The Saga of Darren Shan, Book 8) (YL5.0)

Allies of the Night (The Saga of Darren Shan)
Darren Shan
HarperCollins Children's Books
売り上げランキング: 95,455

Allies of the Night (The Saga of Darren Shan) (語数39,000語)

Vampaneze Lordを倒す為の旅が、なんと学校生活へ突入。久しぶりの学校生活、宿題がDarrenの難問になってしまうとはね。

その一方で死体は文字通り山積み。昼は学校。夜はVampanezeの探索と大忙し。そしてまぁ懐かしの面々が色々再登場する巻です。ある程度、予想通りといえば予想通りの展開となりつつ、次の巻へ続く…!というエンディング。