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1/02/2017

The Pagan Lord (The Last Kingdom Series, Book 7) (YL6)

The Pagan Lord (The Last Kingdom Series, Book 7) (The Warrior Chronicles/Saxon Stories) (語数約99,200語)

2015年にBBC2でテレビシリーズのベースになったBernard Cornwellのベストセラーシリーズの第7巻目。

今回の最終的な舞台は910年Teotanheale(Tettenhall)の戦い。Tettenhallで戦いがあったということとそこでWessex・Merciaの連合軍はDane人に勝ったという以外、詳細不明の戦いで、作者があとは妄想力で補完している話となります。

ブリテン一の剣術遣いCnutの仕込んでいる策略は相変わらず複雑に入り組んでいてい、49になってもいまだ脊髄反射で動きがちの主人公はその穴にハマり込み…。いかにしてワナだったということに気が付き、反撃に出るかというところは、作者の妄想とはいえ十二分に読み応えアリ!

Edwardの長男Æthelstan(「庶子」なので主人公が育てている)は、8歳ながら主人公に臆する気配もなく結構ヤンチャな感じがでていて将来性を感じる一方で、主人公の長男Uhtredはやっぱりというか聖職者になりたいと言い出す始末。Bebbanburgの領主としての意識の強い主人公がそれを認められる筈もなく、縁を切り、嫡男としてのUhtredの名前をとりあげ、末息子OsbertをUhtredと名乗らせて嫡男としたり…。そんな末息子も今回はじめてのShieldWallに参加して戦士の片鱗をみせつつ、やっぱりクリスチャンなんですよね。

異教徒の主人公は周囲がほとんどクリスチャンで本当に生きにくい…!誤解されまくりで気難しい男だと言われるけれど、愛人のÆthellfeadだけは主人公のある種の単純さ気質をよく理解している。

それからAlfredの長男Osferthにもついに恋の季節が…!彼はAlfredの庶子で敬虔なクリスチャンだからこそ、自分は生まれた時から罪深いと絶望していてこれまで浮いた話のひとつもありませんでした。こんな生まれた時からどんな努力しようもなく罪の烙印を押し付ける教えって残酷だな、とOsferthを見るたびに心で泣いてましたが、次巻ではどうなっていますでしょうかね。

主人公の周辺。

  • Uhtred…Alfredの元で幼少期を過ごし聖歌隊になんかも参加しちゃってついに聖職者になりたいと言い出した主人公の長男!主人公に息子じゃないから今後Father Judasを名乗れと言われる。
  • Osbert…主人公の末っ子。19歳。かなり厳しく育てた。長男が絶縁されたのでUhtredを名乗ることに。
  • Stiorra…主人公の末娘。16位かな?
  • Æthelstan…KingEdwardの長男。8歳。
  • Father Cuthbert…主人公のところの神父。Edwardが主人公に送ってきた牧師。
  • Finan…Uhtredの最も信頼する部下。一緒に奴隷時代も過ごした。Irish。
  • Osferth…Alfredの私生児。Alfredは聖職者にしたかったけれども、戦士の道を歩む。戦いに喜びを見出している様子もないが、父親ににてマジメで思慮深く几帳面。

Mercian

  • Æthelred…主人公の従兄でMerciaの支配者。
  • Æthelflaed…Alfredの長女。Merciaを支配している主人公の従兄弟Æthelredのところへ嫁ぐ。が、半ば黙認状態で主人公が愛人。
  • Eadith…Æthelredのお気に入りの美女。Merciaの王妃になりたがっている。
  • Eardwulf…Eadithの兄。Æthelredの私兵の司令官。20代。
  • Merewalh…Æthelredの部下だけど、主人公と仲は良い。いつも前線の汚れ仕事ばかりやっている。
  • Ælfwynn…Æthelflædの一人娘。

Bebbanburg

  • Ælfric…Bebbanburgの領主。主人公の叔父。
  • Uhtred…Ælfricの跡継ぎ。Bebbanburgの正当な支配者のつもりなので、Uhtredを名乗っているわけですね。
  • Ingulfrid…従兄弟のUhtredの妻。Dane人で美女。
  • Osbert…従兄弟のUhtredとIngulfridの間の子で本人たちは直系におさまったつもりなのでUhtredだけど、主人公に改名させられる。主人公からしたら自分の息子が直系で、傍系だし。
  • Hoskuld Leifson…Ingulfridの父親。Sigtryggに仕えている。
  • Sitrygg…Norsemanの戦士。アイルランドに王国を作っていたけど、競争激しい土地柄なので追い出さてCumbralandにいる模様。

Vikingたち

  • Cnut Ranulfson…若い頃から白髪なNorthumbriaの支配者。いまは40位。賢く無慈悲。IceSpiteという剣をもってて北から南まで恐れられている。
  • Sigurd Thorrson…Northumbriaの支配者。主人公が息子を殺しているので恨んでいる。
  • Frigg…Cnutの妻。かつてのErce。超絶美人。
  • Cnut Cnutson…CnutとFriggの双子のうちの息子。6才。
  • Sigril…CnutとFriggの双子のうちの少女。
  • Jarl Haesten…主人公にかつて助けられたDane人。今はCnutの靴をなめている状態だけど、かなり貪欲。

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