ページ

7/18/2016

King's Man: No. 3(Viking Trilogy) (YL7)

King's Man: No. 3 (Viking) (語数約119,900語)

第3巻は主にビザンツ帝国での話になります。文化的ってこういうことか、という感じでこれでもかという権謀術数にわくわくしてしまいました。

ビザンツ帝国までたどりついた主人公はそこで護衛として雇われています。Varangiansはコトバもロクにわからず、あらゆる政争の外側にいるから皇帝が直接雇っていて、信頼が厚い、という構図になっていたようですね。そこへVarangian Guard としての職を求めて自分の軍団を引き連れてきたHarald Sigurdssonたちと出会います。

Haraldたちはビザンツ帝国のシーレーンを確保するためにアラブの海賊掃討や、シシリー奪還戦へ赴いたりするわけですが、その際には、ノルマンディーのヴァイキングたちも登場します。自分たちと風貌は似ているけれど、馬術は巧みだし、コトバはなんとかかんとかラテン語で通じるという関係性。このシリーズ、あらゆるヴァイキングのバリエーションを全部ぶっこんでくるので、ヴァイキングオタクにはたまりません。Varangiansはリッチになったら故郷へ戻りたいと思っていますが、Normandyは征服下土地で暮らしたいと思っているあたりが、顕著な違いです。

ついにノルウェイの王座を手に入れたHaraldは、次の目標としてイングランドへの侵攻の野望をもっていました。Haraldは、ThorgilsへノルマンディのWilliam公との間で秘密同盟の話をまとめてこいと命じます。Thorgilsは最後のご奉公とばかりに僧侶のフリをしてWlliam公へ近づき、同盟の話をまとめます。交渉は成立したものの、Thorgilsはいつものあの予知夢とともに、Wlliam公に同盟についていっぱい食わされたことに気付き、急ぎ、イングランドへ向けて出発したHaraldを追いかけます。果たしてOdinの敬虔な信者たちの運命は…。

ビザンツ帝国の面々

  • Basileus RomanusⅢ…ビザンツの皇帝。
  • Zoë…皇后。前皇帝Constantineのお気入りで、彼の主張でRomanousと結婚。
  • John the Orphanotrophus…孤児院の院長。皇帝の次に権力を掌握しているやり手。
  • Halfdan…デンマーク出身のベテランの指揮官。引退するべき年頃だが、仕事好きで、故郷とのつながりも切っているので帰る場所もなくコンスタンチノープルにいる。
  • Alexis of the Studius…宗教的権威の最高峰。
  • Michael IV…Zoëのお気に入り。1010年生まれ。John the Orphanotrophusの弟。
  • Pelagia…the Meseでパンやをやっているエネルギッシュな女傑。主人公と親しい。妹はZoëのお針子として働いている。
  • Halldor Snorrason…Snorri Godiの五番目の息子。東ローマ帝国に就職しにきた。
  • Theodore…Lemnos 島出身のギリシア人。
  • Simeon…銀売りのひとだけど、金や宝石も扱い、金貸しなんかも実際にはやっている。
  • Trdat…建築家の若者。祖父はアルメニア出身の有名な建築だった。
  • Stephen…Johnの義理の兄弟で海軍を掌握。
  • George Maniakes…陸軍の将軍。
  • Nikephorus…包囲攻撃のプロ。Trdatの従兄。
  • Fer de Bras…Iron Arm。Syrabuse包囲作戦時の一騎打ちでサラセンに勝利。
  • Constantine Psellus…前皇帝Romanusの葬式のときに主人公に根掘り葉掘り聞いてきた若者。
  • Michael the Caesar…Johnの甥。MichaelⅣの次の皇帝へ。
  • Constantine…Johnの兄弟。
  • Alexis the Patriarch…Zoëのサポーター。

Harald陣営

  • Harald Sigurdsson…ノルウェーの王。Knutに追いやられてキエフ大公国の庇護の元、Varangian Guard として就職しに軍隊連れてきたな。
  • Magnus the Good…Haraldの甥。Norwayでの王位を主張。魅力的でエネルギッシュで人民からも人気がある。
  • Ulf Ospaksson…Haraldの宮廷で最も経験豊富な元帥。
  • Skule Konfrostre…Haraldの息子Olafの親友の一人。性急。
  • Skyrkar…Ulf将軍の亡き後の、Haraldたちの将軍。

Gotlandで出会った人々

  • Thorald…Serklandで亡くなったと思われる人。
  • Runa…Thoraldの妻。荒地に姉妹の家族と残される。主人公より15歳年下。二人目の嫁。
  • Folkmar…荒野の農夫。Old Beliver。Runaの義兄。
  • Freyvid…主人公とRunaの子ども。双子。
  • Freygerd…主人公とRunaの子ども。双子。
  • Tostig…Northeumbria の支配を主張するもGodwinssonに取られちゃったのでHaraldにくっついている。

イングランドの面々

  • Magbjothr…スコットランドを14年間支配していた王。彼自身の民にはMac Bethad mac Findlaechと呼ばれている。
  • Grouch…スコットランドの女王。直接的な王位継承者の彼女と結婚してMagblotherは玉座を主張。彼自身も王家の血は持つものの身分は低い。彼女の前夫はMormaer of MorayでMagbjothrたちに殺された。
  • The Earl of Northunmbria Siward…スコットランドの前王たちの息子をけしかけて、Bethadに対して王位を主張させる。
  • SveinEstrithson…Knutの甥。
  • Harold Godwinsson…Edwardの継承者としてEnglandを支配。

ノルマンディー

  • William the Bastard…Duke of Normandy Edwardは自分にEnglandを残したと思っていたので、Harold Godwinssonが横取りしたので面白くない。

5/21/2016

Viking Sworn Brother (Viking Trilogy) (YL7)

Sworn Brother (Viking)
Sworn Brother (Viking)
posted with amazlet at 17.03.20
Pan (2011-08-19)

Sworn Brother (Viking) (語数約124,000語)

第2巻は主に彼の20代のお話しになっています。

舞台は1019年ロンドンから。1巻の終わりで、漂流していた彼はNorse人たちに助けられ、ロンドンへ渡ったわけですが、なんと、北海帝国のKnutの「妻」Aelfgifuの情夫になっていて、ぶっとびました…。美しいAelfgifuに彼はベタ惚れですが、そこは権力争いの主戦場。身ひとつの彼にはコントロールしきれるような場所ではなありません。

最終的に彼はロンドンを飛び出すこととなり、Norwayの首都へと向かう最中、Grettis Sagaで語り継がれることになるGrettirと出会います。主人公はその後、さまざまな場所…、NorwayからIceland、Jomsvikingに参加したり、Sabmeの人々としばらく暮らしたり、ビザンツ帝国を目指す最中には西のViking、Varangiansたちと一緒になったり。ヴォルガ流域ではアッバース朝の人物と出会ったり、と相変わらずの放浪生活を繰り広げることとなります。11世紀初頭の様々なエリアがでてきて本当に楽しいです。以前読んだ A Viking Romance Collection の中の中編にも、Knutの絡みやJomsvikingの話がでてきて、そのときさんざんWikipedia等で年表を睨みながら、似たような時期のことをさんざん調べていたので、今回は入りやすかったですね。裏切者と名高い海賊あがりのThorkelなんかも、あーハイハイ、あのひとね、というようなものです(笑)。Vikingを活用していたキエフ大公国のウラジミール1世の崩御後のVarangiansたちの一種の狼狽ぶり、職探しぶりなどの背景も飲み込んでいるので、Varangiansが職を求めてビザンツ帝国を目指すという流れもナットクです。東から西までのViking全般を全部物語に入れてくるとは、本当に内容が充実しているなぁと思います。

しかしそうした様々な歴史絵巻を取り込みつつ、物語の縦軸は、タイトルにあるように、Grettis SagaのGrettirです。不運を背負ったような人物ですが、弟たちには愛され、主人公とは義兄弟の仲となり、Sageとして語り継がれることになる人物ではあるのです。終盤の締めはそうきたか、という形で、きれいに収束しています。

というわけで、以下は恒例になりつつある登場人物のネタバレ含むメモ書きです。今回も盛りだくさん。

England…Aelfgifuに浮かれている。Edgarの元で狩りを覚えたり、Birthmaerの元では造幣現場をのぞいてみたり。

  • Aelfgifu…Kuntの最初の妻。サクソン貴族の娘。WikipediaだとAelgif of Northamptonの表記で。990年生まれなので、1018年時点で28歳。
  • Emma…Knutの2番目の妻。Knutよりも14歳年上。
  • Herfid…Icelandic Skald。職を探しにKnutの元にきたけれども、あまり巧い詩でもないんだよね…。
  • Thorkel…元海賊あがりのEnglandでの副摂政。裏切りばかりやっているので、悪名高い人物です。
  • Edgar…Aelfgifuの実家にいる王家の狩猟係。主人公のメンター的存在。
  • Kjartan…片手のHuscarl。主人公と親しくなる。
  • Birthmaer…造幣稼業をKnut時代以前から営んでいる。貨幣の勉強になりました…!
  • Thurulf…同い年(18か19)位の青年。赤髭だけど禿げてる!Birthmaerの甥。

Tonsberg distinct of Norway…Grettirとの出会い。

  • Grettir Asmundarson…Grettir the Strongノルウェー行きの船の中で再会。アイスランドの森にいた荒くれ者のひとり。暗闇になにより怯えている。
  • Thorstein the Galleon…Grettirのハーフbrother。父親違いだが、兄と違って落ち着いていてGrettirをとても慕っている。
  • Thorir of Grad…GrettirにNorwayで家族を殺され恨んでいる。

Iceland…ロクでもない新婚時代。

  • Gunnhilder…主人公より四歳年上の初嫁。Snorri Godiに勧められて彼女と結婚することにした。生まれてからずっと放浪生活だったので落ち着きたかったんでしょうね。
  • Audun…ケチ!Gunnhilderの父親。
  • Thrand…1巻でも主人公のメンターの一人として登場していましたが、再び登場。面倒見がいいですね!

Jomsviking時代…戦い方を少しは学ぶ。

  • Arne…Jomsvikingをほそぼそと再建しようとしている男。Thrandの昔の仲間。
  • Earl Ulf…デーン人の伯爵。Knutの姉妹を嫁にもらっている親戚。

Drang Island…Grettir兄弟との孤島での暮らし。

  • Thorbiorn Ongul…Drang Island近くのSkagafiordあたりの地主。独眼。
  • Illugi…Grettirより10位若い弟。一緒にDrang Islandに棲む。兄想いですね!
  • Thorodd…Snorri Godiの息子。
  • Bolli Bollason…Snorri Godiの義理の息子。インテリな農民。早く息子に家督を譲って世界中を旅したいという情熱をもっている。

Sabme…沈黙の取引にひかれてSambeの住む森へ。

  • Rassa…Norse語を話せるSabme。noiade。信じる神は違えども、主人公のメンター。
  • Allba…Rassaの次女。身軽なので、狩りに参加する。

Varangians…Volgaルートで東ローマ帝国へ。

  • Vevmundr…サーメ人と取引している商人。
  • Ivarr…Angantyrで悪名高いVarangian。

Sarklander

  • Salim Ibn Hauk…al-Qadirに仕える。凄いメモ魔で、Volga Vikingsのことなんかも書き残している有名なAhmad ibn Fadlanあたりがモデルなんじゃないかと思いました。Ahmad ibn Fadlanは10世紀の人物なので、時代はズレますけどね。

4/30/2016

Viking Odinn's Child (Viking Trilogy) (Viking)(YL7.0)

Odinn's Child: Odinn's Child No. 1 (Viking) (語数約124,000語)

物語の語り手はサーガで有名なLeif the Lucky and Thorgunnaの息子Thorgils Leiffsonです。

第1巻では、彼が生まれる少し前の母の話からはじまり(主人公は999年生まれ)、10代の終わりごろまでを描いています。どうやら著者はいろんなサーガを詰め込んだようで、主人公のThorgils自体はLeifの息子としてサーガに登場する人物のようですが、ちょっと気付いた分だけでもSaga of Erik the Red、Greenland sagaあたりはVinland絡みの家系なのでNjáls saga、Orkneyinga sagaあたりも出てきます。

早くに母を亡くし、少年時代にVinlandへ行ったこかと思えば、Greenlandへ戻ってからは父Leifからも疎まれ、半ば母の足跡を訪ねて、IcelandやIrelandへ。そこではアイルランド闘争に巻き込まれ、Clontarfの戦いに参戦…。

後ろ盾もない彼は、どこへ行っても「異端者」で根無し草のキャラクターです。ただし場所、場所で、侵略してくる「White Christ」に抗い、古いしきたりに従う様々なメンターが彼の前に現れ、彼はOdinnの存在を感じます。彼には様々な危険を潜り抜けることになりますが、ギリギリのところで助かり、ますますOdinnの存在を信じるのです。

というわけで、主人公の移動距離・根無し草っぷりが素晴らしいので、VinlandでのSkraelingsとの遭遇や、IcelandでのAlthing見物、Irelandでの様々な領主、王たちの争い、ケルト文化の権化ともいうべき人物との出会いまでいろいろな要素が詰め込まれていて大満足の一冊でした。前半は結構開拓暮らしなので、あ、鉄腕Dashでやってたわーとか思いながら、読んでいました。

ちなみに作者のTim Severinはアイルランド在住のイギリス人ですが、有名な冒険家でもあります。航海伝説を実証するために革張りのボートで実際にニューファランド諸島まで実験航海をしている方です。これほどVinlandまでの航海を語るうえで適切な人もいませんよね。フィクションとはいえ、本書に登場しくる様々な道具や生活ぶりの手触りが、一定程度の説得力があるのも、彼のこうした実験実証魂から相当きているような気がします。

こちらの本も登場人物が相当でてきますので、代表的なところをリストにしてみました。ネタバレありのリストなのでご承知おきください(史実やサーガの人物ばかりなので…)。

主人公の幼年期

  • Thorgils…主人公。999年生まれ。スコットランドの北部Birsay生まれ。クリスチャンネームはThangbrand。
  • Thorgunna…主人公の母。Dublinの貿易船でScotlandの一画mBirsayへやってきた。そこでたまたま寄港したLeif Erikosnと出会う。Völva(シャーマン的な女性)の能力があったようで、主人公もその才能を引き継ぐ。
  • Leif Eriksson…「赤毛のエリク」の2番目の息子。主人公の父。幸運に恵まれているので、「Leif the Lucky and Thorgunna」というニックネームも。
  • Thorvald Erikson…「赤毛のエリク」の。次男。LeifのVinlandの探検の結果に興味を持ち、Vinlandを探索、先住民のSkraelingsに襲われる。
  • Thorstein Eriksson…Leifの末弟。家族思いで、Vinlandで亡くなった兄の亡骸を取り戻しにVinlandへ目指すが…。
  • Freydis…主人公のおば。Erikの庶子。かなりのトラブルメーカー。彼女もまたVinlandへ旅立つ。
  • Thjodhild…Erickの妻。グリーンランドでは子どもたちにアルファベットとかを教える先生役。早くからクリスチャンになったので、夫のErickとはその点で対立。
  • Gudrid Thorbjornsdottir…主人公の幼少時の育ての親。若くて美人な未亡人。Völvaの才能があるようだが、熱心なクリスチャン。主人公が7歳くらいのとき、父親の末弟Thorsteinと再婚。Thorsteinが無謀な旅で亡くなった後には、Thorfinnと再婚。彼と一緒にVinlandへ。
  • Thorir…Gudridの夫。東部出身の商人。グリーンランドとアイスランドの定期貿易のパイオニア。
  • Thorvall the Hunter…五十代後半だが二十代並のタフさで左目から耳にかけて傷があり、少年たちからは畏敬の念。主人公のメンター。
  • Thorfinn Karlsefni…Gudridの三番目の夫。アイスランドの商人。Vinlandを目指す。
  • Tyrkir the Smith…ドイツ周辺出身のLeifにとっては育ての親的な奴隷。メンター。
  • Thorvall the Hunter…五十代後半だが二十代並のタフさで左目から耳にかけて傷があり、少年たちからは畏敬の念。主人公のメンター。

Icelander…主人公がGreenlandから追放された直後に出会った人々

  • Snorri Godi…Icelandでわりと権力者。グレイの瞳で表情を読ませない。じっくり考えて行動するタイプ。
  • Thrand Stigandi…怖そうな見た目だが、Snorriの友だち。Ordinを信仰し、予見能力をもち、主人公14歳くらいのメンター。古い神々について彼の元で主人公は体系的に学ぶ。
  • Flosi Thordarson…Burners側のリーダー。
  • Eyjolf Bolverlsson…法律に詳しいのでFlosiに買収された。
  • Thorhall Asgrimmsson…Njalが育ての親。右の足首が感染している。法律に詳しい。
  • Kari Solmundarson…Njalの義理の息子。戦士。主人公に目をかけ、IcelandからIrelandへの橋渡し役。

Orkney

  • Sigurd the Stout…Orkneyの伯爵。
  • Eithne…主人公の母Thorgunnaをかつてむかえ入れた伯爵家の妻。Ireland出身のVölva。Sigurdの母。

Irelander…1014年Clontarfの戦い前後。主人公が15歳くらい。

  • King Sigtryggr…Dublinの王でSigurdのところへ相談にきた。Norseman。商業で大儲け。
  • High King Brian Boruma…戦いにつぐ戦いで暴れまわっているタイプのアイルランド上王。外国人を追い出そうとやっきだが、彼の兵士自身が外国人で構成。キリスト教を広めようとしている。
  • King of Leinster…DublinをHigh Kingと共に狙っている。
  • Kormlod…IrishはGormlaithと呼ぶ。Dublinの王Sigtryggrの母であり、Borumaの元妻(ケンカ別れなので恨んでいる)。King of Leinsterの姉妹。
  • Brodir…巨漢で髪の長いViking。Dublinの王Sigtryggrが同盟を求めた。Thrandの友だちであり、少し予知の能力をもっている。
  • Donnachad…貧しい村のリーダーであり、Battle of Clontarfで主人公は彼に捕まり、奴隷になった。

St Ciaran…主人公はDonnachadの未納の税金のかわりに教会へ引き渡され、三年くらいを見習い修道士として過ごす。

  • Abb Aidan…修道院の院長。修道院の強化には並ならぬ意欲をもつ。
  • Saev Credine…軟弱にみえるけど、修道院きっての石工。
  • Brother Senesach…若者の教育係。気立てがよいので人望ある。
  • Brother Ailbe…司書。本のことになるとうるさい。
  • Brother Domnall…技量のある診療所の治療師だったが疫病対策で旅立つ。
  • Brother Cainnech…Domnallのアシスタントで、診療所を引き継ぐ。患者をいじめるのが好き。
  • Bladnach…足は不自由だが、凄腕の針使い。本を保護するかばん自体が聖人によるもので貴重だから、ボロボロの鞄の修繕をたのまれる。
  • Orlaith…Bladnachの娘。

逃亡生活中のIrelandで出会った人々

  • Eochaid…birthemということですが、いわゆるケルトのドルイド。あらゆることに精通した賢人で、主人公のメンター。彼の存在は感動的ですね!
  • Ardal…Thorvall the Hunterにクリソツ。King's Champion。戦士。The Ua Cannannainに仕えている。

4/10/2016

Sirens of the Northern Seas: A Viking Romance Collection (English Edition)(YL7)

Sirens of the Northern Seas
Sirens of the Northern Seas
posted with amazlet at 17.10.15
Kathryn Le Veque Anna Markland Violetta Rand Emma Prince Elizabeth Rose

Sirens of the Northern Seas (語数約130,820語)

5人の女流作家によるコレンクション。

それぞれ野の花をモチーフにしたVikingもののヒストリカルロマンスです。

KINGDOM BY THE SEA by Kathryn Le Veque

エドガー・アラン・ポーの「AnnabelLee」という詩をベースに現代と過去が交錯するお話しですね!VikingがBritain側の姫様に恋をする、というちょっとおとぎ話めいた展開です。

BANISHED by Anna Markland

年表片手にしながら、個人的にはこれが一番面白かったです。Bluebellsをモチーフに、Jomsviking(漫画「ヴィンサント・サーガ」とかにも出てくるあの幻の!伝説的な!)出身の幼馴染たちのロマンスです。年表的にはちょうど北海帝国を築き上げようかという1017年のCanuteの動きを把握していればバッチリですね。フィクションかな?と思った人物も英語のウィキペディアだとぞろぞろ実在だったりもして、若干ウソもありつつ(あとがきでどの部分が完全なフィクションか作者が種明かししてくれますが)、かなり史実もハマっています。英国史はちょっと…(面倒くさい)、と思っていましたが、Vikingモノから入っていくのもいいかもしれませんね。彼らの動きを追っていると、西はロシア、東はそれこそ北アメリカまで活動していますから、中世の歴史の勉強になります。

ちなみに、本作でもヒロインたちの過去としては、Jomsborgから追放された後、KievanRus(キエフ大公国)のウラジミール1世にしばらく仕えていたようなので、思わずKievanRusのことも軽く調べてしまいました。

デーン人サイド

★つきはWikipediaに単独頁がありました!

  • Audra Fingalsdatter…ヒロイン。VilingWoman。Kaptajin of the Dødspatrulje 女性暗殺部隊の隊長。
  • Sigmar Alvarsen…ヒロインの幼馴染?2歳年上。huscarlsとしてCanuteに仕える。
  • Fingal Adreassen…Audraの父。
  • Alvar Haraldsen…Sigmarの父。Fignalの息子をかつて殺した。
  • King Canute★…デンマーク人で、イングランド・デンンバーク・ノルウェー王。
  • Queen Elfgifu★…Canuteの最初の妻。サクソン貴族の娘。WikipediaだとAelgif of Northamptonの表記で。
  • Gertruda…ヒロインの右腕のVikingWoman。暗殺集団The Dodekaに参入。
  • Vasha…ヒロインところの古参のVikingWoman。暗殺集団The Dodekaに参入。
  • Dagmar…Sigmarの信頼できる戦士。暗殺集団The Dodekaに参入。
  • Nathan…Sigmarの男奴隷。
  • Torkild den Høje★…Jomsvikingの親玉。Canuteの幼少時のメンターでもあるらしい。以前はEthelred無思慮王と組んでいた。
  • Eadric Streona★…Torkild以上に同盟を切り替えまくっている海賊。Ethelredの娘と結婚。ちなみにCanuteの最初の妻、Elfgifuの父親Ælfhelm of Yorkはこの人に殺されています。さらに1016年のBattle of Assandunで、この人は今度はEdmud Ironsideを裏切って、Canute側についてました。裏切者の代名詞ですね。

イングランドサイド

  • Ethelred the Unready★…最終的にCanuteに追っ払われるイングランド王。1016年に病没。
  • Edmund Ironside★…Ethelred the Unreadyと最初の妻Ælfgifuの息子のうち3番目。上二人が死んだので、イングランドの王座に。Battle of Assandunで決定的な敗北を喫し、Canuteと和平交渉。どちらかが死んだ時は、死んだ方の領土を生きている方に譲るという話も決めて、1016年のEadwigの死をもって領地はCanuteに譲られ、Canuteはイングランドの王に。
  • Eadwig Ætheling★… Ethelred the Unreadyと最初の妻Ælfgifuの息子のうちの5番目。1017年にオックスフォードでCanuteに和解を求めています。

VIKING HEARTS by Violetta Rand

Hesse(今のドイツ北部)に家族と住んでいたヒロイン一家はある日、キリスト教圏の手におちて、ヒロインのみ、居合わせたノルウェーの貿易商に拾われてTrondelagまで連れていかれる話。物語が723年からはじまえるのに、なぜかHakkon Sigurdsson(900年代に活躍)の巻物とかでてきてとても混乱しました…。話自体は結構面白いのに、冒頭の723年に縛られてテンションだださがり。Hakkon Sigurdssonが出てくるならスタートという記述自体は不要ですよね。

In THE BRIDE PRIZE by Emma Prince

春を一番先に告げるcoltsfoot(フキタンポポ)がモチーフのお話。本人は女戦士として、西の新しい土地へ向かうJarlの船に乗り込みたいのに、ケチケチした親はさっさと嫁にいけといい、そうだ、祭りの賞品として娘を嫁にだしてしまえ、とたくらむ話。そこへその冬の厳しさに家族をすべて亡くした若者があらわれて…。

A VIKING'S PROMISE by Elizabeth Rose

Forget-Me-Nots(勿忘草)がモチーフのお話。793年のイギリス北部の修道院LindisfarneのVikingによる襲撃は、Viking史的には有名ですが、どうやらそこの部族の話ですね。おさなじみのJarlの息子と結婚の約束をかわすものの、Vikingとして乗り込んだ襲撃先のLindisfarneに置き去りにされてヒロインは恨みつらみ…。結構、クリスチャンの慈悲が軸の話のような気がしました。翻ってVikingはとにかく生活の為に襲撃する、というスタンスで、日本でいうところの倭寇のイメージをもてました。

4/02/2016

The Viking's Son (The Viking Series Book 3)(YL5.0)

The Viking's Son (The Viking Series Book 3) (English Edition) (語数約65,720語)

族長Bissetの娘のDonaldina。彼女の母親は、彼女が4歳のときに亡くなったのだと父はいう。彼女はなにかがおかしいと疑がっているが、それがなんなのか知ることはできなかった。Donaldiaの母親の死後、父親は後妻を次々娶るも、一番愛したのはDonaldiaの母で、Donaldiaを一番にかわいがってくれていた。しかしほかの家族からはかえって嫉妬され、Donaldiaは孤独だった。そんな彼女も今や成長し、Donaldiaを疎ましく思っている後妻にもそそのかされて、父親はついに彼女を結婚させようと決心した。Dpnaldiaは結婚したくはなかったし、なんとかそのたくらみから逃れようとしていた。そこへMacGreagor族の長Wallaceが彼女の氏族からスパイスを仕入れに遠路はるばるやってきていて、彼女は今回も完全に結婚などする気はなかったのだ…。

Ψ

というわけで、Vikingシリーズの3巻目・最終巻は、Stefanの長男Wallanceと、Bisset族のDpnaldiaとのロードムービー的展開でした。

2巻で7人のViking兄弟がきてから五年後のお話しですね。

残念なことにその間に、Stefanとその子どもたちは病死していて今回は登場しません!10人いた子どもたちのうち、生き残ったのは二人の姉妹と二人の兄弟という切ない状況でした。2巻からたった5年でこのありさま。昔の人、ほんとサイクル早いですよね…。

一方、ノルウェーからやってきた7人兄弟はみんな元気で、今回はKarr以外の6人がWallanceの従者としてBisset族のところまで一緒にやってきていました。ちなみに7人はかつてはOdinを信仰してたけど、今はみんなCatholicみたいですね。2巻ではWallance君は、とってもまじめで手厳しいイメージでしたが(下の子たちはみんな優しい長女のCatrinaが大好きで、わりと空気を読まないWallanceについて「なんでWallanceって長男なの?」とか文句を言われてたのが懐かしい)、うん、今回も、結婚したくなくてぷりぷりしているDonaldiaの扱い方がもう…(笑)。MacGreagorの誓いもあるし、じゃじゃ馬ならしは大変そう。Wallanceの四苦八苦を、既婚者もちらほらいるViking兄弟が笑っているのが楽しい。

さらにそこへDonaldiaどころではないわがまま娘が同行することになり、読んでいる方は、へーかつての旅はこんなふうなことに注意しながら旅してたかもね、とか思いつつ、とても楽しく読めました。

とはいえ、Donaldiaの父は、身から出た錆的なところはあるとはいえ、最後は許されないままでかわいそうでしたね…。生物学的になんでそんな疑いもったの?(めっちゃレアケースですよね)とも思うし、残虐は残虐ですが、どっぷり惚れてたわけですからね。

The Viking Seriesブログ内リンク

  1. The Viking (The Viking Series Book 1)
  2. The Viking's Daughter (The Viking Series Book 2)
  3. The Viking’s Bride (The Viking Series Book 4)
  4. The Viking's Honor (The Viking Series Book 5)
  5. Viking Blood (The Viking Series Book 6)

主な登場人物

  • Donaldina Bisset…Donaldと二番目の妻Lanieとの間の子。金髪。
  • Donald Bisset…スコットランド南部の領主。
  • Lanie…Donaldiaの母親。クリスチャンネームはElaine。イングランド人。
  • Tearlag…Bissetの五番目の妻。Donaldiaに嫉妬して嫌う。
  • Nathair…Tearlagの兄弟。
  • Mairi Bisset…美女になるだろうと言われていた少女。
  • Wallance MacGreagor…Stefanの長男。MacGreagorの長になっていた。
  • Odhan…族から追放されてどこにも所属していない。
  • Bawheed…Odhanの息子で10代前半の少年。
  • Conall MacTavish…のんきなハッピー男。めちゃくちゃ記憶力がいいし頭もよさげ。MacTavish族長の代理で、各地へメッセージを伝えたりしている。
  • Ceit Mackay…Odhanに捕まっていた少女。14歳。と思いきや、実はMacTavishでColnalの妹だった!かなりのわがままで、旅の道中の兄弟全員をげんなりさせるw
  • Laird MacGavish…MacGavishの長。
  • Luke…Donaldiaの古い友達。
  • Juliana…Donaldiaの双子のきょうだい。
  • Magnus…双子男子の父親になってた!
  • Nikolas…未婚。星好き。

3/26/2016

The Viking's Daughter (The Viking Series Book 2) (YL5.0)

The Viking's Daughter (The Viking Series Book 2) (English Edition) (語数88,660語)

14歳のCatrina MacGreagorは彼女の母親が亡くなった後、9人の兄弟たちの世話に明け暮れていた。

彼女は兄弟たちを深く愛していたけれど、日々の仕事は退屈でありながらハードで、彼女は夫をもつことなんて考えられなかった。特に好きな若者もいなかったし、自分がだれかに嫁いだら、父親一人でとても兄弟たちの世話をみきれるものではない、という思いもあった。しかしある日突然状況は一変した。七人のVikingたちが、船にのって現れたのだ。そのうち四人は、結婚適齢期だった。

Ψ

というわけで、1巻末で宣言した通りStefanは、自分の氏族MacGreagorをたちあげ、Kannakとの間に11人もの子どもをもうけ(そのうち一番下は亡くなった)、Kannak亡き後、年長の子どもたちの手を借りながら、家族を養い、氏族たちを養っていた(血縁じゃなくても、同じ「氏」になるようですね)。かつてStefanを奴隷にしたBrodies一族の襲撃に備えながら、Macoran一族、Limond一族に挟まれてた環境の中、立ち上げたばかりのMacGreagorは他の一族に比べれば、余裕もなければ、人数も少ない。Catrinaと親友のKennaがそろそろ結婚する時期だけれど、村の結婚適齢期の若者は3人くらいしかいない。MacGreagorとしては氏族の人数を増やしたいから、他所の氏族へ嫁がれるよりも同じ氏族から夫を探したいような部分もある。

そんな中、Vikingたちの登場ですよ。このVikingたち、なんとStefanの父の右腕だったAnunaiの孫息子たちなんですね。上は23歳から下は14歳までの男オンリーの兄弟たち。自分たちにはどうも略奪するVikingは合わないから、平和に暮らせる土地へ逃げよう、ということで、なんとVikingのロングシップを盗んで、スコットランドまで逃げてくるという冒険をこなすんですね。で一気に、にぎやかになり、憎っくきBrodies一族との関係なんかもドラスチックにかわっていき、なかなか楽しめました。

もう1巻でそれぞれのキャラクターに愛着もってますから、この子があの人の子どもで、えー!もうこの人亡くなっちゃったの!的な衝撃もありながら、つるつるっと読めました。まあ毎年子ども生んでたら、Kannakも若死にするよね…(涙)。

The Viking Seriesブログ内リンク

  1. The Viking (The Viking Series Book 1)
  2. The Viking's Son (The Viking Series Book 3)
  3. The Viking’s Bride (The Viking Series Book 4)
  4. The Viking's Honor (The Viking Series Book 5)
  5. Viking Blood (The Viking Series Book 6)

Vikingの7人兄弟

  • Karr Olney…長男。23歳。
  • Hani…Karrと10ヶ月違いの弟。笑わない。22歳。
  • Steinn…かなりマイペース。21歳。
  • Magnus…強がり。20歳。
  • Nikolas…17歳。料理が趣味!
  • Almoor…15歳。子どもの面倒をよくみてくれる!
  • Obbi…末弟。14歳。

Stefan MacGreagorの子どもたち

  • Wallance…長男。15歳。赤毛に青い目。
  • Catrina …14歳。ヒロイン。
  • Elalsaid…妹。13歳。怠惰?
  • Niall…弟。12歳。かなり成長が早いみたい。
  • Carson…弟。
  • Beatan…弟。10歳。
  • Dughall…弟。7歳。母親の記憶が残っているせいかかなりの甘えたがり!
  • Garbhan…妹。6歳。
  • Aileen…妹。5歳。
  • Conan…弟。4歳。

3/21/2016

The Viking (The Viking Series Book 1) (YL5.0)

The Viking (The Viking Series Book 1) (English Edition) (語数64,480語)

15歳になる前に、Stefanついに彼の初めてのヴァイキングの襲撃に、父に参加させてもらえた。しかし戦闘は彼の期待していたものとは異なり、彼は、襲撃先のスコットランドへとりのこされてしまう。

13歳のKannakの問題は、彼の父が彼女と母を捨ててどこかへ行ってしまったこと。彼女たちが生き残るただひとつ生き残る道は、母親の反対をおさえて、彼女が夫を得ることだ、と思い詰めていた。そこへ突然、逃走していたヴァイキングが現れ、彼女は思わず彼をかくまい、助けてしまう。彼女は果たしてスッコットランドの氏族たちから、そのヴァイキングをかくまうことができるのだろうか?

Ψ

というわけで、ヴァイキングのStefanと、スコットランド人のKannakという少年少女を軸に、彼女の母とその領主との隠れた恋、はたまた領主を憎みいつか殺してやろうとたくらむ妻…などなど、それなりに物語は錯綜して展開していきます。主人公のStefanがとにかく健やかなタイプですし、ティーン向けのYAみたいな感じなので読みやすいですよ。個人的にはヴァイキングものを選んだつもりが、まさかの定住路線…、という思惑外れなところもありましたが、全3巻なので、全巻読もうかなーという感じです。

The Viking Seriesブログ内リンク

  1. The Viking's Daughter (The Viking Series Book 2)
  2. The Viking's Son (The Viking Series Book 3)
  3. The Viking’s Bride (The Viking Series Book 4)
  4. The Viking's Honor (The Viking Series Book 5)
  5. Viking Blood (The Viking Series Book 6)