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8/05/2017

Marti Talbott's Highlander Series 3 (Taral, Ralin, Steppen, Edana & Slava)(YL5)

Marti Talbott's Highlander Series 3 (Taral, Ralin, Steppen, Edana & Slava) (English Edition) (語数約1196600語)

Viking Seriesでスコットランドに定住したMacGreagor一族のその後…、の第3巻は5話ありますが、1話ずつがかなりの密接具合で、Highlandに蔓延する疫病、半数近くの死者を出すMacGreagor一族、戦闘能力が落ちたところへのMacDonaldの襲撃…、とNeilはまたもや一族の存亡の危機に立たされ、この巻でもあらゆるタイプの苦労をしっぱなしです。 以降はネタバレあり。それなりに長いシリーズですので備忘録的に!

1話目は2巻の終わりでめでたくGlennaと結婚したNeilでこのまま円満夫婦か?と思いきや意外とそうでもなく…。ともかくLairdとしてNeilが忙しすぎて夫婦水入らずの時間が全然ない。Glennaは立場を理解しつつも疎外感いっぱい、一方Neilは結婚のキッカケにやっぱり負い目を感じていて、今一歩踏み出せない状態で、こじれにこじれ…。第2司令官Patrickの妻となったイングランド人のJessupはGaelicがあまり話せないせいでこれまた孤立していたので、言葉が通じないなりにもGlennaとJessupは意気投合。「幹部の男どもは仲良すぎていつもくっついていてなかなか家に帰ってこないじゃない!」とこれまで登場してきた女性陣がストライキを起こす、というなかなか活気のある展開です。

ほほえましい感じになって1話が完結するのかなーと思いきや、展開。終盤、Highland一体で疫病が蔓延して、MacGreagorsはなんと半数近くの死者を出してしまいます。そして主人公としてクローズアップされてきた人々も、半数は亡くるという読者としてもちょっと呆然とするような展開を迎えます。

2巻の終盤で盲目になりつつあるKindelと結婚したWalrickですがこの疫病でKindelを亡くし、絶望のあまり、夢うつつの状態で森をさまよいます…。2話ではこのWalrickの放浪、そこからの北の大地での道の一族との遭遇が描かれています。絶望状態からの「え、どうなるの?」という面白展開なんですよね。一方、並行して疫病で人数を一気に減らして弱体化したMacGreagorsは、北のMacDonaldから狙われることになります。今やFergusonはMacDonaldと同盟を組み、Cameron一族もMacDonaldと戦う気はない、という状況の中、Neilは機密が漏れることを恐れて多くを語らないし、女性たちはどうすれば生き延びられるのかとの不安に右往左往して、それぞれの身の振り方を決めます。年頃のRalinはMacGreagorのGillと惹かれあい、襲撃で結婚生活が短くなることを覚悟しながらMacGreagorの衣装で結婚したいという思いから結婚。一方、疫病でDanを亡くしたTaralは感じのよさげなFergusonの男と結婚して身の安全をはかったりします。

3話はついにMacDonaldが襲撃してくるシーンとなります。

兄のPatrickを疫病で亡くしたSteppenは、NeilとGlennaの家で過ごしていました。MacDonaldによる襲撃を予測していたNeilは、

彼らの幼い息子Justinと宝剣をSteppenに託し、まずは目立たぬように逃げろ、と言い含めて二人を一足先に村の外へ逃します。

Patrickや母が亡くなって絶望したJessupはイングランドへ戻っていたので、Steppenはひとまず義理の姉を頼れ、とNeilから言われていましたが、村を抜け出した晩に村が大火災で焼け落ちるのを目撃して、「MacGregorsは皆死んだのだ、Neilたちの子どもJustinをイングランドで育てるわけにはいかない」と思い、スコットランドの奥地へ、北へ北へと向かっていきます…。

一方のNeilは一族全員をまずは秘密のトンネルから逃し、囮として自身は10人の護衛と共に最後まで村へ残り、村自体を焼き払います。Viking Seriesから読み継いでいる私としては、この土地にやってきた当初からの一族の思い出を知っているので、郷愁的な思いも沸いていて、命をかけてまで土地にしがみつく必要はない、というNeilの決断に、よく決断したなとグッとくるものが…。

Neilは先に逃した妻のGlennaとJessupの屋敷で落ち合いますが、Steppenがいつまで経ってもやってこない。一族を再集結させるための新天地を開拓する役目もあるので後ろ髪惹かれる思いで、やはり彼らも北の大地へ向かう流れとなります。

4話は美青年Sladeの話。MacDonaldの襲撃時に彼はCameronの親戚を頼って10人をかくまってもらいましたが、MacDonaldの追撃もひと段落した今、いつまでも親戚の家にいるわけにもいかず、かといってアテのない旅に子連れは困難…。というわけで、若い彼が10人の先遣隊としてNeilを探し出すことに。やがてSladeはGlennaが一族の為にと残した森の中の目印をみつけ、それを頼りに移動していたところ、父親に「売り飛ばされ」そうになっている9人姉妹に出会います。女性が困っていると首を突っ込むのがMacGregorの男たちなので、Sladeも迷わず彼女たちをかばい、追っ手を避けながらMacGreagorsがいるであろう新天地の旅を続けます。ロクでもない父親と兄弟たちから妹たちを守ってきたEdana。妹たちの「家長」的存在でもあり、妹たちもなかなかにそれぞれにたくましいんですよね!

そして5話目は9姉妹の次女Slavaの話。実は父親が9姉妹をKennedy兄弟に売り飛ばそうとしていたことには根拠があった…、という思わぬ展開。9姉妹の団結力にはちょっと瞠目しました。

それにしてもMacGregorsの女性を大切にする、という鉄則が北の大地でも近隣の村々も巻き込んでいろいろな展開に生きてくるあたりが、このシリーズの面白いところですね。そして一族消滅の危機を乗り越えたNeilの苦労は、この巻でひと段落がつくんでしょうか?

1話目:Taral

  • Taral MacGreagor…朝日が大好きな早起き娘。ユーモアセンスがありよく笑う。2巻でYuleに嫁いでいったMareeの妹。結構苦労します。
  • Dan MacGreagor …Taralが好き。Neilの護衛の一人。繊細で記憶力がとてもいい。
  • Armitage MacGreagor…壁の外に住んでいる。Taralをしきりに散歩にさそい、礼儀正しい。しかし退屈。
  • Olson MacGreagor…Taralの婿候補としては一番若い。楽しい子だけれど落ち着きがない。18才。
  • Steppen MacGregor…Patrickの妹。お話し上手のMareeをとても気に入っていたエピソードが懐かしいですね。Mareeの妹のTaralの親友。
  • Leesil MacGreagor…一歳。NeilとGlennaが育てている娘。
  • Lorne MacGreagor…Neilの護衛の中で一番シャイだが、Fergusonから嫁をもらうことに。
  • Dolak…Ferguson出身のLorneの婚約者。

2話目:Ralin

  • Gelson MacClurgs…Walrickを森のなかで見つけて自分たちのリーダーに良さそうだと拾ってくる。19才。第二指揮官に。
  • Mark MacClurgs…18才。第三指揮官に。
  • Cobb MacClurgs…17才。
  • Austin MacClurgs…17才。
  • Burk MacClurgs…15才。
  • Knox MacClurgs…自分をLaird と思っている男。他人を罰するのが大好き。
  • Ayson MacClurgs…二十歳。イケメンだけどかなりのシャイ。Effieが気になる。
  • Effie MacClurgs…Buchananの夫を持っていた女性。
  • Laird Ronan Graham…MacClurgsと親しくしている族長。
  • Ralin MacGreagor…Taralと親友。壁の外で暮らしていたが、疫病で父を亡くして、壁の内側のTaralと一緒に暮らし始めた。
  • Gill MacGreagor…平均的な男。
  • Steppen MacGreagor…17歳。家族を亡くし、NeilとGlennaの元で暮らしています。
  • Justin MacGreagor…NeilとGlennaの息子。
  • Laird Shaw Ferguson…1巻でKennaが嫁いだFergusonのLairdなので、結構年だね。
  • William Ferguson…好青年に見えるが…。

3話目:Steppen

  • Lucas MacGreagor…逃走経路を綿密に組み上げ、McDonaldからの追手をひきつけ、攪乱。
  • Katie MacClurgs…Walrickの養女。ああいえばこういう、というタイプ。
  • Clifton MacClurg…Katieよりひとつ下。
  • Janell MacClurg…Walrickと同い年くらいの女性。子どもたちの面倒をよく見てくれる。

4話目:Edana

  • Slade MacGreagor…かなりのハンサム。家具職人になることを希望している。結構堅実な考え方。
  • Edana…19歳。長女。姉妹の家長的存在。
  • Slava…次女。内省的。でも猪くらい倒すわよ。
  • Charlotte…三女。
  • Alison…四女。
  • Nessa…五女
  • Sheena…六女。14歳。
  • Colina…七女。
  • Laura…八女。
  • Aleen…九女。11歳。
  • Jonrose MacClurg…Gelsonの妻。
  • Lorne MacClurg…Gelsonの息子。

5話目:Slava

  • Geddes MacGreagor…Taralへ求婚中。とても優しい!
  • Laird Kennedy…ハンサム。結構、理性派なんじゃないかとは思いますよ。

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